- 公開
- 更新
「廃用症候群」と寝たきりの症状と原因
廃用症候群とは?
普段生活していてあまり聞き慣れない言葉かと思います。
廃用症候群は病気やケガが原因で安静状態が長引いたり、高齢による関節の痛みなどで運動量が減ることで廃用症候群は発症します。廃用症候群は心身の能力が大幅に低下することで、さまざまな症候が起こります。代表的なものとして、以下が挙げられます。
運動器障害
体を動かさないことによって起こる「筋萎縮」や、関節付近の組織の短縮または炎症により、関節の可動範囲が限られてしまう「関節拘縮」。ほかにも加齢とともに骨が細くなる(骨量が減る)ことによって起こる「骨萎縮」があります。体を動かす機会が減ることによって食事量が減り、タンパク質やカルシウムなど摂取する栄養が減ることも原因の一つです。
循環・呼吸器障害
寝たきり状態によって副交感神経の活動が停滞し、心拍数の低下とともに低血圧や意識障害がみられるようになります。また、血流の低下によって血栓ができます。呼吸筋の衰えにより肺活量、換気量も減少します。長期間上半身を起こさないでいると、重力によって細気管支に粘液が溜まりやすくなり、細菌感染を引き起こしやすくなります。これは高齢者の死亡原因のトップ3に入る「誤嚥性肺炎」とも深く関係しており注意が必要です。
自律神経・精神障害
体に自由が利かなくなることによって、気持ちがふさぎ込むようになり「うつ」状態になります。気分が落ち込めば、運動や食事に対する意欲も失われてしまうでしょう。周囲はなるべく本人とコミュニケーションを取るように心がけ、リハビリに向けて気持ちが前向きになるように励ますことが大切です。
その他(床ずれ・褥瘡)
特に寝たきりの状態で注意したいのが褥瘡(床ずれ)です。高齢者の場合、筋肉の衰えによって骨が皮膚に与える負荷が大きくなります。体に見合ったマットレスや寝具を選ぶと同時に、定期的な体位変換で防ぐことが可能です。
運動能力が低下すると動く意欲が落ちてしまいます。これが関係し、さらに運動量が減って、体の機能が低下してしまう悪循環に陥ってしまいます。この負の連鎖が続くことで、「寝たきり」になってしまうわけです。
廃用症候群は体を動かさなくなることで少しずつ進行する症状です。
病気になれば安静にしていることが一般的な治療方法になりますが、廃用症候群が生じてしまった場合は、できるかぎり速やかにリハビリをして運動能力を取り戻す必要があるのです。
訪問リハビリマッサージ セントラルの寝たきりの方のリハビリについてはこちらの記事から↓
「リハビリ体操ハンドブック」配布しています!
葛飾区 訪問マッサージ セントラル
TEL 0120-161-267